[BOOK] シンプリシティの法則

[BOOK] シンプリシティの法則

シンプリシティの法則
シンプリシティの法則

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ジョン マエダ
東洋経済新報社
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ジョン・マエダという人の名前は知っていた.メディアアート系の本を読んだり,講演会に行ったりすると,必ずと言っていいほど出てくる人だ.MITのメディアラボの教授で,メディアアートの父みたいな人.先日ワークショップに参加したOpenFrameworksの開発者Zuch氏も,ジョン・マエダの弟子だ.

で,これだけ有名な人なのに,著作を読んだことはなかった.

読んでみよう,と思ったのは,やはり先日参加したワークショップがきっかけ.そこでもジョン・マエダ氏の名前が出てきたので,気になって調べてみた.この本,多分,今は絶版なのかな?普通に新品はAmazonでも売ってなくて,中古で購入.話がそれるけど,こういう風に中古がすぐに探せるのも,Amazon有難い.

メディアアートの人なのだけど,この本は,メディアアーティストとかプログラマーに向けた本じゃない.むしろ,デザイナーとか,商品開発の人とか,人に何かを教える立場にある人とか,どちらかというとそんな人向け.でも誰が読んでもいい内容だと思う.

シンプリシティ,シンプルであること,を実現するため,10の法則を定めてそれぞれ解説してある.シンプルであるというのは,個人的にはすごく好きだし,大切なことだと思う.何でもそうだけど,機能を盛り込めば盛り込むほど,便利にはなるけど複雑になる.そして,その複雑さは,私たちが把握できる範囲を超えてしまう.本の中では,DVDプレイヤーのリモコンがいい例としてあがっていた.あとは,車とか乗っていると本当にそう思う.昔の車はシンプルだったよなーと.キーを回したらエンジンがかかって,アクセル踏んだら前に進む,ブレーキ踏んだら止まる.それだけ.今は,まずエンジンかけるのに,ボタンだったり.その前にドアを開けるのにボタンだったり.エンジンかけると,カーナビが何かしゃべってくれて・・・とにかくなにがどうなっているのか分からない.便利だけど.こういう便利さは,その分,壊れるリスクも増してしまうような気がしてあまり好きじゃない.考え方が古すぎるのかもだけど.

マエダ氏は,こういう複雑さを無くしてシンプルにするのがいいと言っている.けど,やっぱり削り切れない部分もあるから,そこは隠したりするのだ,と.

多分,シンプリティについて試行錯誤の最中に書かれたのだと思うけど,こうだ!という決定的な結論は無い.法則1で言っていたことと後に出てくる法則とか微妙に矛盾していたりもする.でも人生とか世の中の全てをシンプルにする,なんてことは絶対に出来ないのだから,ただ一つの答えがでるなんてことはないと思う.シンプリティを目指して,試行錯誤し続けるのが大切なんだろう.その過程は,決して,シンプルではない.それは,本の中にも書かれていて,シンプリシティとコンプレクシティは,必ず同時に存在するし,お互いになくてはならないものでもある.

シンプリシティの自分なりの法則を見つけてみたい.