[BOOK] 空間の日本文化

空間の日本文化 (ちくま学芸文庫)
オギュスタン ベルク
筑摩書房
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最近,こういう系統の本もチョロっと読んでいます.
プレゼン用にまとめたので,ここにも書いておこうかと.
 
地理学者で現象学者の著者が日本文化についてまとめた本.
著者のオギュスタン・ベルクはフランス人なんですが,
ビックリするくらい理論整然と日本文化についてまとめられています.
 
タイトルに「空間の」とあるので,建築・都市計画系の話かと思いきや,
それもモチロンあるんですが,言語学だったり社会学だったり,
すごく広い視点から日本文化について書かれています.
しかもそれが全部繋がっているという.
最初,言語文化から入るので取っ付きにくい気もするのですが,
最後まで読むと,ああそういうことか,と納得できる構成になっています.
 
 
ざっくりしたまとめは,
「日本文化というのは,自然現象に自分を併せていく文化である」
ってところでしょうか.
 
この結論のために,
第一章で言語学,第二章で都市計画・建築,第三章で行動について,
話が進んでいきます.
 
例えば,第一章では,
日本語というのは,主語や目的語がハッキリと確定していなくても,
意味が通じてしまう.
「寒い」って一言で,まわりの状況から,「誰が」もしくは「何が」寒いのか,
聞いた方は理解してくれて通じます.
しかしこれが,英語だったりフランス語だったりすると,
キッチリと主語・動詞・目的語,が必要になります.
「I’m cold.」とか「It’s cold」とか言わないとダメってことですね.
これは,日本文化が,周りの状況に併せる文化だからだ,ということです.
 
 
外国の人が日本文化を見ると良くも悪くもフィルターがかかることが多いんですが,
この本はそのフィルターがほぼありません.
かなり昔に書かれた本なので,その内容はもうよく言われてるよね,
って部分もあるのですが,それが多分野から,
整然と理論的に纏まっているのは少ない気がします.
 
ちゃんとメモ取りながら読みたい本.